新「会社法」のポイント｜税務コラム｜今井信義税理士事務所【三島市】

第1回：新「会社法」のポイント

2006年「会社法」施行により、これまでよりも起業を簡易にする改正が行なわれます。どのような改正が行なわれるのか、そのポイントを見ていきましょう。

改正項目は、下表のようになります。

中小企業に関係する改正項目

中小企業に関係する改正項目
項目	改正前	改正後
最低資本金	1000万円以上 300万円以上	制限なし
配当規制	純資産の額マイナス資本等の額を限度とする	純資産の額が300万円未満の場合は配当不可
会社の機関設計	株主総会+取締役会+監査役社員総会+取締役会社員総会+取締役会+監査役	株主総会と取締役は必ず設置（その他の機関は、法令又は定款により任意に設置）もっともシンプルな機関を定めた場合、株主総会+取締役1名
株主総会で決定できる事項	法令や定款で定められた事項すべての事項	取締役会を設置しない会社株主総会の権限を強め、すべての事項を決定できるよう規制を緩和
株主総会の開催場所	原則　本店所在地その隣接地	規制をなくし、会社の任意とする
取締役の数と任期	3人以上、任期2年 1人以上、任期なし	原則　3人以上、任期2年 1人以上、任期は最長10年まで延ばせる
監査役の数と任期	1人以上、任期4年設置しなくてもよい。設置した場合は任期なし	原則　1人以上、任期4年設置しなくてもよい。設置した場合、任期は最長10年まで延ばせる
監査役の権限	小会社は会計監査のみ、小会社以外は業務監査と会計監査会計監査のみ	業務監査と会計監査定款により会計監査のみに限定可能。その代わり、株主の権限を強化
会計参与	（新設）	すべての会社に、任意で設置が可能資格：公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人のみに限る職務：取締役、執行役と共同して計算書類を作成・保存、株主総会における説明義務あり登記：設置した旨、会計参与名は登記事項
休眠会社の整理	整理対象となる期間：5年	整理対象となる期間：12年

新会社法の3大ポイント

有限会社の廃止！
資本金は1円でもいいのだ！
取締役も1人でいいのだ！

次回以降の税務コラムでは、各改正項目については解説していきます。